日本人の中でもほとんど知られていませんが、実は「整体」の源は、昭和初期にさかのぼります。

当時はご存知のように、第二次世界大戦のため多くの若者が徴兵されましたが、そのため日本各地に伝承されていた様々な療術がその後継者を失い、流派消滅の危機に陥りました。

そこで各地の療術の名人たちは、自らの持つ優れた技術が消滅してしまうことを惜しみ、それぞれの技を持ち合って効果を確認しながら、間違いなく有効な技術だけを選りすぐり、ひとつの療術体系へと編纂し直して後継者に託しました。

それが今日まで伝わる「整体操法」の発祥です。その技術には様々な療術のエッセンスが凝縮されておりましたが、長い間門外不出とされてきました。「秘伝の宝庫」だった、といってもさしつかえないでしょう。

井本整体について

私が修めている「井本整体」は、その後継者の高弟(特に優れた弟子)だった父、井本良夫氏より5歳の時から整体の英才教育を受けた、井本邦昭先生が受け継ぎ、発展させたものです。

井本邦昭先生は、少年期からその才能を発揮されていたそうですが、青年期にヨーロッパで鍼灸を指導する一方、スイス・ドイツにおいて西洋医学も学ばれました。そして帰国後から現在に至るまで、東京および山口にて整体指導を続けておられます。

その間に代替医療の国際会議に出席し、医学博士号も取得されました。そして「技術を墓場まで持って行っても仕方がない、それでは技術が発展しない」との思いから、60年近い臨床の現場で発見した人体の構造を、学びやすく理論化して「人体力学」と名付け、現在では広く一般に公開されています。

井本整体では、手技術のみでなく、自分自身で体を変えていく整体体操(人体力学体操)や蒸しタオル法(熱刺激)等も含めて、「整体指導」としています。まさに時代や時期によって変化する人のからだを追って、日々変化・成長を続けている技術といえるでしょう。

(詳しくは 人体力学の井本整体 へ)