医療費を節約する“万能の自己療法”と、症状の意味について
整体には「蒸しタオル法」と言う自分の不調を自分でケアできる方法が伝わっており、別名「万能の自己療法」と呼ばれています。
井本整体には、この蒸しタオル法と人体力学体操、「風邪の活かし方」を利用して、何年間も医療費ゼロで済ませている生徒が沢山おります。
今回はその“万能の自己療法”をお伝えしようと思うのですが、その前にお伝えしなくてはならないのは、「治癒には排泄が伴う」という事です。多くの人は、自然治癒が引き起こす排泄を「症状」と呼び、人為的な治癒(治療)が引き起こす排泄を「好転反応」と呼びますが、これらの排泄反応を止めてしまうと、治癒も止まってしまいます。
そして排泄されるはずだった老廃物は形を変え、もっと大きな「症状」として後に現れます。それも抑えていくと、体は毒素を集めて塊を作ってきます。
そこで、ここでは、まず「症状の意味」をお伝えしてから蒸しタオル法の具体的なやり方をお伝えします。
症状の意味
「症状」のほとんどは老廃物の排泄反応ですが、多くの方がこれを「病気」とみなし、止める事を考えます。しかし、異常を異常として認識できない事こそが「異常」であるように、排泄をしない体こそが「病気の体」と言えます。整体ではこれを「無病病」と呼びます。
例えば、ケガをしても痛みを感じないのが異常であり、腐った物を食べても下痢をしないのが異常です。
風邪ひとつひかない丈夫な人が、しばしば急な大病で亡くなるのもこのためです。整体ではこれを「小さな病気を止めれば大病になる」と言います。病気、つまり排泄はまめに行う事が健康につながります。
ですから、もし蒸しタオル法や整体操法の結果、何か好転反応が起きても、慌てて止めないでください。以下に、症状とその意味を列挙していきます。もしこれを読んだ後も不安が残るようでしたら、その時は井本整体指導者にご相談下さい。
・痛み、炎症
体の一部が打撲や疲労で硬直してくると、流れが悪くなって冷えてきます。部分的に死に近づいている状態ですので、体はこれを回避するためにエンコサノイドなどの発熱発痛物質を出して血管を拡張し、流れを回復させようとします。
ですので、基本的には冷やしたり痛みを止めたりすると、体の中に硬直を作る事になり、それが「古傷」になります。頭部打撲は例外ですが、蒸しタオル法で温め、血行促進を助ける事で痛みが消えていきます。意外に思われるかも知れませんが、「痛み」が必要なくなるからです。
ただし、温めても軽減しないような神経痛は「排泄」ではない、本物の病気と言えます。
・発熱、寒気
赤ちゃんは温かく、死人は冷たいように、「熱は生きる力」です。
体が硬直したり、冷えたり、循環が悪くなってくると、言い換えると死に近づいてくると、生きる力がある方は熱を取り戻すために発熱します。またその前に、体は発熱する準備として寒気を感じて熱への要求を高めます。ですから通常は熱は止めずに、出し切ります。上手く熱を出しきると、体は柔らかさ、温かさ、循環を取り戻します。熱が高すぎる時や、熱が上がりきらずにぐずぐず長引く時は後頭部にある体温調節中枢を刺激するために、蒸しタオル法を行います。
寒気がいつまでも続く時も、うまく発熱できていないので後頭部に蒸しタオル法を行なって発熱を誘導します。
・咳、くしゃみ
肋骨が硬直している時に、それを揺さぶって弛める自発的な運動です。
肋骨が硬直していると、その下にある臓器の拡張と収縮が阻害され、働きが悪くなります。また、肋骨の隙間にはたくさんのリンパ節がありますので、肋間筋の硬直はリンパの流れを阻害します。
どんどん出して、肋骨が弛めば自然に収まりますが、苦しいところに蒸しタオル法を行えば経過が早まります。
・鼻水
滴り落ちるような鼻水は、乾燥していた肺に潤いを与えるものです。息を吸う時に湿気が肺に送られます。なので、蒸しタオルを顔に乗せて湯気を吸っていると鼻水が止まります。また、鼻水をしっかり出していると肺が温かくなってきます。
・鼻づまり
消化器が疲れている時に、匂いがわからなくなって食欲が落ちるように鼻づまりになります。薬で鼻を通してさらに食べ続けると、消化器を壊していきますので、素直に食事を抜くか、減らしていると鼻が通ってきます。
・かゆみ
流れの悪い所に、体はかゆみをだして掻かせることで循環を取り戻します。また、下痢などで下から捨てられなかった毒素もよく皮膚から排泄されます。これをさらに止めてしまうと体の中に塊を作ってきます。
整体では「かゆければ掻く」が鉄則で、掻いて血や膿が出れば毒素がどんどん排泄されるので「なお良し」とされます。血膿も出し切ればまた綺麗な肌に戻りますが、怖い方は患部に蒸しタオル法を行います。また、中毒が進行していると掻いても手が届かない「体の中」が痒くなりますが、これも蒸しタオル法を行います。
・湿疹、アトピー
「かゆみ」で書いたように皮膚からの排泄ですが、掻くと痛い方は患部に蒸しタオル法を行います。
一般的にはステロイド等で「止める」事をしますが、どんどん抑えが効かなくなり、ステロイドを極限まで増やしても止められなくなって、初めて「排泄する」事に賭けてみる方が多いのですが、それまで溜め込んだ毒素を排泄するのに苦しみながら、数年かけて徐々に回復していくようです。それでもステロイドでDNAが変わってしまうと完治は難しいので、初めから蒸しタオルで出した方がよろしいでしょう。通常は、蒸しタオル法を行うとただちに痒みが軽減します。
・嘔吐、下痢
腐ったもの、毒物を摂取した時は、敏感な方はすぐ嘔吐して排泄します。それが間に合わなければ下痢で排泄します。鈍い人は排泄が起きずに毒素を溜め込みます。ですのでどんどん出せば良いのですが、痢症活点という肝臓の急所に蒸しタオルを行うと、楽に素早く排泄が終わります。
妊婦さんの「つわり」は、胃の悪い方がなりやすいのですが、これも毒素の排泄です。ストレスで胃が硬直している人も「空嘔吐」をして運動を行い、胃を弛めようとします。胸椎5番という三半規管や汗の急所が硬直している人も、隣り合う胸椎6番、胃袋の急所に影響して吐き気を催すことがあります(車酔いなど)。
整体では上記のような症状は排泄なので止めてはいけない、「出るものは全て善し」と言います。ただし、いつまでも終わらずにどんどん消耗してくる排泄は、体の自然治癒力を越えた「本物の病気」と言えますので、その際には必ず医師にご相談ください。
蒸しタオル法
それでは、いよいよ蒸しタオル法の説明に入ります。まず蒸しタオル法の原理、次に基本的なやり方、最後に注意事項について説明いたします。
蒸しタオル法の原理
生命とは「呼吸すること」です。呼吸とは、収縮と拡張を繰り返しながら、吸収と排泄を繰り返す事です。人間は栄養、薬など「吸収」については貪欲に追求しますが、排泄については興味を失いがちです。そのため体内に毒素をため込みがちですが、蒸しタオル法は熱と蒸気の刺激を用いてこの「排泄」を促進し、細胞の呼吸を取り戻し、生命力を取り戻す方法です。
具体的には、「適温よりやや高い」温度の蒸しタオルを当てる事で交感神経を刺激し、血管を収縮させます。それが冷めてくる事で副交感神経が刺激され、血管が拡張されます。これを数回繰り返す事で、血管自体のポンプ運動を促進します。これによって血流が改善され、老廃物が排泄され、新陳代謝が促されます。
またこの時、周辺の細胞のポンプ運動も促進されています。
また、蒸気が直接肌にあたる事で、毛穴が開いて直ちに発汗が始まります。発汗とともに、皮膚からも老廃物が排泄されます。ですから、蒸しタオル法は必ず地肌に直接当てる必要があります。
蒸しタオル法の基本
① 85cm×35cm程度の、やや厚手のタオルを1枚用意します。
② タオルを手のひらより少し大きい程度の大きさにたたみます。
③ 水に浸して、水が滴らない程度に水分を残して絞ります。
④ 加熱します。熱くなりすぎた時は、火傷しない温度まで冷ましてください。
電子レンジを使う… 60〜90秒程度加熱します。
熱湯を使う… 熱湯にひたしてから絞ります。火傷しないようにゴム手袋か、軍手の上からゴム手ぶくろをはめて絞りましょう。
⑤ 快適な温度より高く、火傷するより低い温度で患部に当てます。
⑥ 3〜5分経って冷めてきたら、同じタオルを温め直します。
⑦ 再び患部に当てます。数回繰り返します。
蒸しタオル法の注意事項
火傷をしないようお気をつけください。また、何日も継続する事で皮膚が黒ずんできたり、皮膚が硬くなって来た時は、温度が高すぎて低温火傷を起こしておりますので、皮膚が戻るまで休止して下さい。
蒸しタオル法は「3〜5分かけて自然に冷めていくこと」「タオルを温め直す間があくこと」が重要で、この温度変化の波がポンプ運動を誘発する事に意味があります。ホットパックなどで持続的に暖める方法とは区別して行って下さい。
打撲の直後、脳梗塞の疑いがあるとき等、血管が破れている恐れがある時は行わないでください。それ以外でも、蒸しタオルを当てて「不快感」がある時は中止して下さい。何か体にとって不都合があると思われます。
お風呂の前後の蒸しタオル法はあまり効果的ではありません。全身への熱刺激が、部分への熱刺激を弱めてしまうからです。間を2〜3時間開けるのが効果的です。
お酒、大麻など自律神経に作用する嗜好品をとっている時は、反応が読めませんので避けて下さい。
最後に
蒸しタオル法の応用や、実践を含む詳細は、とてもここには書ききれません。詳しくは:
島村整体
井本整体ヨーロッパ支部
井本整体東京本部
までお問い合わせください。
蒸しタオル法は体の中の自然治癒力を最大限引き出すのが目的です。上手に活用できれば市販薬はほとんど使わなくて済むようになるはずです。まずはご自分の回復力を信じてお試しになってみて、自然治癒力の限界を超えていると思われたら、迷わず医師にご相談ください。その上で医学的治療と併用する事は、回復を大いに助けるでしょう。
上記記事についてのご質問は島村整体までお寄せ下さい。